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C型肝炎ウィルスの治療をあきらめていませんか?アーカイブ

C型肝炎について

C型肝炎ウィルスの治療をあきらめていませんか?

C型肝炎ウィルスの新しい治療の紹介

~ インターフェロンを用いない、内服薬だけの治療 ~

【これまでのC型肝炎治療】

C型肝炎ウィルスによる慢性肝炎や肝硬変の場合、肝臓癌ができてくることが多く、高齢の方では10年間でおおよそ7割の方に肝臓癌ができてくるといわれています。

これまでもインターフェロンを中心にウィルスを排除するための治療方法が工夫され、C型肝炎ウィルスが消えた方では肝硬変への進行や肝臓癌がかなり少なくなることが明らかになってきました。

しかし、年齢や基礎疾患のために治療をあきらめる方や、様々な副作用のために治療を完了できない方も多く、新たな治療薬の開発が待ち望まれていました。

【新しいC型肝炎ウィルス治療】

昨年(平成26年)の夏頃から日本国内での使用が始まったⅠ型のC型肝炎ウィルスを対象にした新しい抗ウィルス療法は、2種類の内服薬(ダクルインザとスンベプラ)で6ヵ月間(24週間)治療し、おおよそ85%の方でC型肝炎ウィルスが排除できるという画期的な方法です。当初は慢性肝炎の方だけでしたが、この3月からは初期の肝硬変(代償期肝硬変)の方にも使えるようになりました。

副作用はALT増加(15%程度)、AST増加(14%程度)、頭痛(13%程度)、発熱(12%程度)、下痢(7%程度)、鼻咽頭炎(5%程度) 等と軽いものがほとんどです。まれに重篤な肝機能検査値の異常(ALT増加、AST増加、血中ビリルビン増加)を起こす症例があることから、投与開始12週までは2週間ごと、それ以降は4週間ごとに肝機能検査を受ける必要があります。なお、これまでの報告では、重篤な肝機能異常の症例でも服用を止めれば全て改善しています。(中止した場合でもC型肝炎ウィルスの陰性化がある程度は期待できるようです。)

また、今年(平成27年)の6月頃にはⅡ型のC型肝炎ウィルスに対する内服薬だけの治療も使用が可能になる予定です。

これまでのインターフェロンを中心とした治療でウィルスが陰性化しなかった方や治療を完了できなかった方でも、新しい治療方法では有用性が高く評価されています。 (ただし、インターフェロンとプロテアーゼ阻害薬を含む3剤併用療法で無効の方は難しいとされています。)

【治療費の助成制度について】

新しいインターフェロンを用いない治療方法も高額な薬剤を使いますが、保険診療の対象となる部分(診察費用、検査費用、薬剤費を含むほとんどが対象になります)に関しては国や県の費用助成の仕組みがあり、原則的には1ヵ月1万円の負担で治療を受けることができます。治療開始前に調べることが望ましいとされている耐性ウィルスの遺伝子検査などで保険診療対象外のものがあり、これらの検査は自己負担になります。

また、一部の高額所得の方では負担額が1ヵ月2万円になります。

【当病院でのC型肝炎診療】

当病院内科外来診察医のほとんどが奈良県立医大消化器・肝臓病内科医局に所属する医師です。現在通院中の方はお気軽に担当医にご相談ください。

初めて受診される場合にはこれまでの治療内容などがわかる資料があれば持参して下さい。また、肝炎以外の疾患で治療されている方は、そちらの治療内容がわかる資料(お薬手帳など)も持参して下さい。

ご都合がつくようでしたら月曜日と金曜日の午後診(午後2時~4時)で肝臓専門医の東野医師が診察しています(予約制専門外来)。電話での予約にも対応いたしますのでお気軽に受付にご相談ください。

(☆火曜日の夜診は循環器専門医が担当していますので、C型肝炎の診療については十分に対応できません。ご了承ください。)